皆さま、今年一年、本当にありがとうございました。

 

クライミングは、なかなか一般に浸透しにくいジャンルです。

特別な場所でしか出来ないし、危険も伴うし、

メジャーでない分、学校などの理解も得にくいかと思います。

なので、特に中学になると、クライミングを続けることが出来る子は少なくなってしまいます。

 

それでも私自身は、子どもたちにとってクライミングは、人生に役立つことの宝庫である、

と信じて、それを実践しているところですが、

それをご理解いただき、子どもたちを託してくださるご家庭があることを

とても心強く思っております。

 

今年はいろいろあったものの、オリンピックも開催され、

クライミングの認知度にも影響したかと思います。

オリンピック競技になるには少し時期尚早だったかと、個人的には思っているのですが、

それでも認知度が高まったことは、恩恵の一つだったと思います。

でも、子どもたちが「競技」に集中しすぎてしまうことには、私は疑問を持っています。

小さい土台のまま、高さを競う高層タワーのような教育になってしまうことを危惧するためです。

子どもたちは、しっかりとした土台の上に能力を築いて行くべきであり、

幹の太い大木を目指して育てなければ、と思うのです。

競技への参加自体を疑問視する訳ではないですが、参加への心がけとして、

たくさんの身につけるべき学びの一部分である、というつもりでいたいと思っております。

 

子どもたちを「心ある人間に育てる」、これを根幹に据えて、

その上にクライミング能力の向上を始め、学力や体力の向上を乗せていく。

そうありたいと考えています。

そしてその方向性にご賛同いただけるご家庭が、

うちにいらしてくださっているのだと思っています。

 

来年も大人たちみんなで子どもたちを守り、育みつつ、

子どもたちがおおらかにクライミングを楽しみながら、

クライミングに付随する様々な能力を伸ばして行ってもらえたらいいな、と思っております。

 

どうぞよろしくお願いいたします